2008年11月01日

◆ ストリートビューと自動車ナンバー

 ストリートビューで自動車のナンバープレートが、ぼかし処理なしで公開されている。この画像は、地図と組み合わさると、個人情報の漏洩に当たる。

 ──
            (この項目は、実際の掲載日は 11月21日です。)


 ストリートビューでは、自動車のナンバープレートが、ぼかし処理なしで公開されている。この点は、高木浩光氏が何度も指摘したとおり。
 → http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20080830.html#p01
 → http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20081117.html

 ── 

 後者の最後で、高木氏は「ストリートビューの撮影車」のナンバーについて「ぼかし処理がない」旨を指摘してる。

        車(セダン) 映画 車(セダン)
          撮影

 だが、「ストリートビューの撮影車」のナンバーなど、公開されてももともと問題はない。問題があるのは、一般の人々のナンバーだ。では、一般の自動車は?

 そもそも、公道上を走っている自動車のナンバーは、たとえ公表されても、あまり問題がない、と私は考える。どこの誰の車だか、さっぱりわからないからだ。
 この点、ぼかし処理がなくても特に差し支えはない、と私は判断する。(異論はあるだろうが。)

 ──

 問題があるのは、次の二通りだ。
  ・ 公道上で駐車している自動車
  ・ 私有地(車庫)にある自動車


 これらの自動車は、どのような自動車であるか、かなり特定される。とくに、私有地(車庫)にある自動車は、完璧に特定される。
 となると、これらの例では、自動車のナンバーを公開することは、「個人情報の漏洩」という犯罪に当たる、と私は考える。

 ──

 ここでは、次の点に注意。
 「地図情報のない自動車ナンバー画像ならば問題ないが、地図情報のある自動車ナンバー画像ならば問題がある

 以上のことは重要だ。
 そして、そのことが理解された時点で、「ナンバーの可読性」が問題となる。
 具体的に可読性を示す。次の画像だ。

      street71.jpg
       ( クリックして拡大 )


      street71.jpg
       ( クリックして拡大 )

 ──

 前者は、公道上に駐車した車。
 後者は、私有地(車庫)にある車。
 いずれも、ストリートビューの画像(拡大)を、静止画に変換したものだ。

 これらは、ただの画像ならば、どこの自動車かさっぱりわからないので、個人情報の漏洩とはなるまい。
 しかし、この画像が地図情報といっしょになると、自動車が特定されるので、個人情報の漏洩とはなるはずだ。明白に。
 この時点で、ストリートビューは、アウト(違法)になるはずだ。

 ──

 しかも、である。これらの画像は、別に、珍しくもない。ちょっと狭い路地を探せば、いくらでも見つかる。日本中で、何千台も見つかるだろう。何万台にもなるかも。
 ナンバープレートの情報暴露だけで、簡単に有罪になりそうだ。



 [ 付記 ]
 「自動車のナンバーぐらい、見りゃわかるじゃないか。秘密でもなんでもない」
 と思うかもしれない。しかし、それを言うなら、ほとんどの個人情報はそうだ。

 ある美人がいるとする。通りがかりに見かけて、惚れてしまった。しかし、彼女のことは、何もわからない。では、どうする?
 彼女のあとを、つけていけばいい。こっそりと。……公道上を歩くだけだから、何も問題ではないはずだ。すると、公道上を歩くだけで、彼女の住所がわかる。名前もわかる。さらに翌日、追いかけると、勤務先(または学校)もわかるし、昼間にどんなことをやっているかも、退出後にどこで遊んでいるかも、彼氏とデートするのも、みんなわかる。さらに追いかけると、ラブホに入るのも、産婦人科に入るのもわかるかも。  (^^);

 しかし、こういうのは、ストーカーである。
 そして、Google がやっているのは、そういうストーカー行為の一部なのである。(ストリートカーによるストーカー。名前もそっくり。)

 しかも、さらに悪質なことに、それを全世界に公開してしまうのだ! 「公道上から知った情報だから、バラしても構わない」という屁理屈で、個人情報を勝手にネットに公開してしまう。
 個人情報の暴露。明白な犯罪。
 Google は言う。「公道上から見える情報なら、勝手に公開してもいい」と。しかし、そんなのは、ストーカーの言い分にすぎない。

  ( ※ Google の言い分についての出典と批評は、11月25日あたりの項目で述べる予定。)


 【 注記 】
 本項から得られる結論は、先の原則に合致する。次のことだ。
 「商業地での撮影は、問題ない。住宅地での撮影は、問題がある」

    → http://openblog.meblog.biz/article/1261609.html

 商業地の公道上を走っている自動車を撮影しても、それは特に問題ないだろう。
 一方、住宅地で車庫に停車している自動車を撮影するのは、大いに問題がある。
 要するに、ストリートビューは、繁華街や行楽地で撮影するのはいいが、プライバシー性のある住宅地で撮影してはいけないのだ。
 これが原則。そして、この原則は、自動車の撮影についても当てはまる。
posted by 管理人 at 23:19 | Comment(2) | Google
この記事へのコメント
 最後に [ 付記 ] を加筆しました。
 タイムスタンプは下記 ↓
Posted by 管理人 at 2008年11月22日 09:50
高木浩光氏のサイトには、次の記述がある。
「ナンバープレートが隠されないと何が問題なのか、常識だと思うが、念のため書いておく。
 ナンバーが判明すると、陸運局に照会することで所有者の住所を調べることができる。」

 これは正しくないことが判明した。昨年11月に、制度が変更されたのだ。読売新聞( 2008-11-25 )に記事があったが、ネットにも情報がある。以下、引用。

──

 車のナンバー照会、厳格化 プライバシー保護を重視
       2007年11月10日
 車のナンバーから所有者の住所や氏名などが調べられる「自動車登録事項等証明書」の交付条件が、19日から厳しくなる。ボンネットを開けないと分からない車台番号のほか、より詳細な請求目的の記入も求められる。
 これまでは、運輸支局で車のナンバーを記し、免許証など身分を証明するものを示せば申請できた。19日以降は、エンジンルームや車検証に記されている車台番号の記入も義務づけられる。

http://blogs.yahoo.co.jp/satoru_y1999/53830376.html から孫引き。
http://www.asahi.com/car/news/TKY200711100146.html (朝日新聞)が原典。
Posted by 管理人 at 2008年11月25日 11:47
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